有限会社 永永舎

インド

  • インド 共和国タミルナードゥ州出張

    2018年06月4日

    インドの黒御影石で最も有名なクンナム村周辺から採掘されているクンナムの鉱山が全てストップしているとの連絡があり、急遽訪れた。弊社が買い続けている鉱山も一ヶ月前から採掘できない。それ以外の鉱山は全てクローズ状態だった。大きな理由は中央政府による環境問題を意識した新しい法律で、鉱山の近くに学校、病院、寺院、住居、近くの住民が頻繁に利用する道路がある場合は、採掘作業が粉塵を撒き散らし健康に悪影響を及ぼすために鉱山の営業を不許可にするとのことである。タミルナードゥ州は前州知事の死去とそれに関連した政治的混乱のために重要な決定が出来ずにいる。そのために弊社が買い続けている鉱山も環境問題がクリアーされているにもかかわらず、許可が下りていない。後2週間で許可が下りると鉱山のマネージャーは言うが、こういう場合今年いっぱいかかる場合もある。あるいは10年経っても許可が下りないことも考えられる。世界で最大の民主主義国家と言われる所以が裁判所を通した大変ゆっくりした決定に繋がる。取り敢えず現時点では、クンナムのインド加工の注文は受けられないということだ。中国に入っている残り少ないクンナムの原石も大事に使わなければならない。中国人原石商社は最近特に偽クンナムと呼ばれるカルナタカ州のチャムラジナガールやグンバリにある鉱山で採掘される原石を中国工場に卸しているが、大変危険である。私たち日本の原石商社🇯🇵も20数年前に偽クンナムを仕入れ痛い目にあった。石目はクンナムにそっくりであるが、それも表面にエポキシ樹脂を塗った後の話で、石によっては一年後には細かいビリ傷と呼ばれるひび割れが無数生じてくるのである。クンナムがこのような状態なので、(インド東海岸で採掘されるクンナムが黒御影の王様であるが、西海岸で採れるマンガロールは黒御影石の女王と位置ずけされている)来月厦門港に着くマンガロールの石に力を入れようと決めた。

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    採掘ができず雨水が溜まって池となっている。

     

     

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