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2017年07月5日
スウェーデンの黒御影石は世界でもっとも高い黒御影石である。その中でファイングレインと呼ばれる石が最高級品である。凄く細かな黒石ということだろう。スウェーデンの南部の鉱山で採掘されている。昔は本当に細かく黒い石目のものが採掘されていた。需要に供給が追いつかないことと深く掘り下げたため鉱山の形を形成しなくてはならず、幅と奥行きをかなり広げた。その結果広げた場所より少しだけ目の粗い石目のものが採掘されている。もちろん採掘会社は同じ価格で販売しており選んで買うことは出来ない。少し黒い斑のあるものがあるが、これもクレーム対象とはならない。自然の産出物故、その目の違いも神の創造物と捉えるように考えている。数キロ離れた場所にエボニーブラックの鉱山もあるが、最近は採掘量が少なく良い原石が採れず全く日本向けの墓石材には供給されていない。同様に近くにボナコードブラックの鉱山もある。目が粗く安価なために日本向けの黒御影石墓石材として使われており、ヨーロッパの暮石工場として有名なポーランドにも相当輸出されている。
2017年07月8日
フィンランドのタンペレという第二の都市から車で一時間ちょっとの距離にKURU GREY の鉱山がある。周りを森と湖に囲まれた場所にある。薄い緑がかったとても硬い御影石。日本の墓石材商社はバルチックと呼び、その中でも色目の良い石をバルチックキングと呼んでいた。近くに目の細かいグレーの石も採掘されていた。二十数年前に日本の某原石商社は採掘場を隠すためにスウェーデン ブルーと名前をつけていた。少し青目で細かい石だった。残念ながら採掘コストがかかり過ぎて、今は閉山している。
KURU GLEY 鉱山の写真
真冬でも暖房入りのポーククレーンに乗って採掘している。
多くの原石がポーランドのヨーロッパ向け暮石工場に輸出されている。
2017年07月16日
中国福建省で採掘されている654系列の御影石は経年劣化が多い石とし有名です。654番の石、中国では国土が広いためか石に番号を付けて呼んでいる場合が多い。産地は、福建省の長泰、長楽、平和、角美、莆田の各県にある。
654平和の石碑を八柱霊園で、経年劣化したものを見つけた。真ん中の左上から斜めに帯が出てきている。もちろん建立当初は全く無いのである。特殊な液体を塗ったりして隠している。もしこのような作業無しでは使えない石である。このような作業無しで製作してくれと、ある日本の暮石商社が倍払うからと頼んだことがある。ある中国工場は上台を作るのに17回取り替え、もう二度とこういう要求には答えられないと言ったそうである。しかし全く問題の無い石もたまにはあるので始末が悪い。
2017年07月23日
2017年07月18日
日本石材産業協会の公正競争委員会設立準備の会合に参加。総論賛成各論反対の試練を突き破り設立を望みます。
2017年07月29日
本日は上野のある寺院にて吸水によって石の色が変わってしまっていることの相談を受けた。地盤や石の種類,施工法によって違いがでる。大切なのは工事を受ける前に石は水を吸い、同じ面でも斑らになることを説明することが重要であり、できるだけそのようにならない施工法や石を紹介することが大切であることを今更ながら確認できた。他社の仕事ではあったが、石に携わる者としてお施主様に対する説明の重要性を学んだ。
2017年07月3日
2017年07月25日